毎日の快便が健康につながっていることはご存知ですか?
3日以上便がでなかったり、便がかたくて量も少なかったりする症状を一般的に便秘と呼びますが、この便秘がさまざまな不調をひきおこしているのです。慢性的な便秘は腸の動きを退化させて排便が困難になることでさらに悪化していきます。腹痛、お腹の張り、食欲不振などの消化器症状だけでなく、肌荒れや肩こりなど、全身に影響が出ることもあり、ひどくすると死亡してしまうケースもあるといいます。便秘は病気だという認識のもと、できるだけ早く慢性的な便秘から脱出しましょう!
まずは自身の便秘の種類を知りましょう!
便秘のタイプは人によって異なり対処方法も違ってきます。自分の便秘の種類を把握することが便秘解消の第一歩です。食生活習慣を見直す事で便秘解消につながる事も多いです。
(1)弛緩性便秘
大腸の蠕動運動の低下により便が先に運ばれずに便秘が起こり、おなかの張り、食欲低下のほか、肩こり、肌荒れ、イライラなどの症状が見られます。穀物、根菜、豆類に多く含まれる不溶性食物繊維を多めに摂取して腸の動きをよくすることで便秘の解消が期待できます。バナナは食物繊維のほかにオリゴ糖も含み、便秘解消にも最適です。
(2)痙攣性便秘
ストレスなどを原因として腸管が緊張しすぎてしまうことで便がうまく運ばれず便秘になります。食後の下腹部痛や残便感、コロコロ便などの症状が見られたり、便秘と下痢を交互にくり返すこともあります。果物や海藻類などに多く含まれる水溶性食物繊維を多く摂って便をやわらかくするのが効果的です。痙攣性便秘の人が不溶性食物繊維を摂り過ぎるとさらにお腹が張って症状が悪化してしまう事があるので、注意が必要です。
(3)直腸性便秘
トイレタイムが十分とれない事や加齢を原因として日常的に排便のリズムが乱れると、便が直腸にたどり着いても便意が起こらない排便反射の低下を招きます。朝食を時間を掛けてしっかり摂ることが大切です。
便秘解消のための食事のおける4つのポイント
全タイプにおすすめする便秘解消のお食事ポイントをおさえることも重要です。
(1)食事のリズムを整える(朝食の欠食をしない)
(2)ノンカフェインの水分を十分にとる(カチカチ便を回避)
(3)乳酸菌を含むヨーグルトや納豆などの発酵食品、オリゴ糖などを積極的に摂る(腸内環境を整える)
(4)オリーブオイルなどの脂質を適量摂る(便の滑りをよくする)
※(4)のオリーブオイルに含まれるオレイン酸は、腸の蠕動運動をよくする働きもあります。(痙攣性便秘の人は摂り過ぎに注意が必要)
いかがだったでしょうか?
自分の便秘のタイプを知り、自分にあった食品を選んで食習慣の見直しをして継続することで、便秘を悪化させることなく慢性的な便秘から脱出しましょう!
Author Profile
- 管理栄養士 / フードスタイリスト
- 食品メーカーでフードスタイリング・食卓分析・商品企画などの経験を積んだのち、フリーの管理栄養士として、栄養指導やダイエットカウンセリングのほか、健康関連のコラム執筆、レシピおこし・料理写真撮影など幅広く活動中。
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