以前、減塩のススメの記事を発信していますが、高血圧と食塩の関係は深く、高血圧の状態では1日6g未満にすることが推奨されています。
高血圧には、原因がはっきりしない本態性高血圧と原因が分かっている二次性高血圧の2つがあり、日本人のほとんどが本態性高血圧といわれています。治療には、食事、運動などの改善をすすめられますが、まずは減塩が第一歩となるので、誰でも取り組める減塩のコツをお伝えします。
減塩を続ける8つのコツ!
減塩の食事はうす味で味気のない食事になるのではないか…?と思う方も多いのではないでしょうか。また、急に薄味にしてしまうとかえってストレスになってしまい、継続できなくなる原因になります。頑張りすぎず、少しずつ薄味に慣れていくことが大切です。家でも外食時でも、無理せず毎日続けられる減塩のポイントを押さえておきましょう。
1.香辛料、しょうがなどの香味野菜、レモンなどの果物や酢などの酸味をうまく利用する
2.醤油やソースなどの調味料をかけるときは、まずは料理の味を確認してから使う
3.味噌汁などの汁ものは具だくさんにする
4.麺類の汁は飲まない
5.漬物や佃煮、レトルト食品、インスタント食品は控える
6.刺身の醤油は片面だけにする
7.かつお節や昆布からだしを取り、うまみを利用
8.新鮮な野菜を摂る
見えない所の塩分に注意!
よく間違えやすいのは、こいくちしょうゆとうすくちしょうゆです。こいくちしょうゆの方が色が濃いので塩分が多いと思われがちですが、うすくちしょうゆの方が塩分を多く含んでいます。「うすくち」とは色が薄いという意味で、塩分が少ないということではないのです。塩分が少ないしょうゆは、「減塩」しょうゆと記載されています。しょうゆを選ぶ時の参考にしてください。
また、かけしょうゆはしょうゆを多く吸ってしまうので、小皿に入れてつけしょうゆにすることをおすすめします。ほかにも、加工食品や市販のだしの素にも塩分が多く含まれているので、注意が必要です。
塩分を体内から排泄!カリウムを積極的に!
新鮮な野菜や果物、昆布、大豆・きのこ類には、体から余分なナトリウムを排泄して血圧を下げる働きのあるカリウムが含まれています。減塩だけでなく、カリウムも積極的に摂りましょう。ただし、腎臓が悪い方は制限が必要な場合もあるので摂りすぎに注意してください。
良質な脂で血液サラサラも有効!
さんまやイワシ、サバなどの青魚に含まれているEPAやDHAには悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす作用があり、高血圧の予防・改善効果があります。
いかがだったでしょうか。
いくつかポイントを挙げましたが、心当たりやこれならできると感じた項目はありましたでしょうか?いっぺんにやろうとせず、できるところから始めてみましょう。「継続は力なり」、続けることが大切です。頑張った自分にご褒美を用意してみてもよいのではないでしょうか。
栄養・健康科学シリーズ,臨床栄養学
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WEB:日本高血圧学会,塩を減らそうプロジェクト,オムロン ヘルスケア,ファイザー 生活習慣オンライン
Author Profile
- 管理栄養士 / 調理師
- 総合病院にて厨房・調乳業務や個人病院にて栄養指導に従事。「栄養士は栄養学だけ。」にならない、おいしいレシピの提案を目指す。現在は、フリーランスとして書籍やコラムの執筆協力やレシピ作成等の活動をしている。
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