韓国の食卓には欠かせないキムチ。各家庭での味もあるようですね。日本でもご飯のお供として定着しています。多種多様のキムチが見かけられますが、そのまま食べるだけでなく、炒めもの、鍋料理にとさまざまな使い方ができる万能食品です。そんな身近な食品であるキムチには、免疫力を上げるほか、美肌や整腸作用の効果があるのです。健康で美しい身体づくりが期待できるキムチについてお伝えします。
免疫力とスタミナアップの効果
スーパーなどでよく出回っているのが白菜のキムチ。白菜には美肌や風邪予防に効果のあるビタミンC、体外に余分な塩分を排出してくれるカリウムが豊富です。また、腸内環境を整える食物繊維やがんの抑制作用のあるジチオールチオニンも含まれています。カクテキに使われる大根は、ビタミンCや胃腸の働きを整え消化を助けるジアスターゼなどの消化酵素も含まれています。白菜や大根を漬けこむヤンニョムにも身体によい食材が使われていて、ニンニクとしょうがは、それぞれに殺菌・抗酸化作用、新陳代謝を高めて体を温めてくれる働きがありますが、一緒に食べることで更に免疫力を上げる効果が。ニラやニンニクに含まれているアリシンは、殺菌作用や免疫力を上げてくれるので疲労回復やスタミナアップが期待できます。
整腸作用のある乳酸菌が1gに8億個
発酵食品であるキムチには乳酸菌が含まれています。乳酸菌には整腸作用があり、便秘解消や美肌作りに一役かってくれます。キムチ1gあたり8億個あると言われている乳酸菌は、胃酸の影響を受けずに生きたまま腸まで届きやすく、白菜などの食材に含まれている食物繊維を餌にして更に乳酸菌の働きが活発になります。塩分濃度が高いと増えにくいのですが、キムチの場合は唐辛子が雑菌の繁殖を抑えてくれるので塩分を多くする必要がないので、乳酸菌量を増やすことが出来るのです。
唐辛子のカプサイシンで脂肪燃焼、美肌になる
唐辛子の辛み成分カプサイシンは、中枢神経を刺激して脂肪分解酵素を活性化させてエネルギー代謝を促進し体脂肪の分解をすると言われており、ダイエット効果が期待できます。血行促進をして身体を温める効果や、食欲増進の効果もあります。β-カロテンも豊富で、体内でビタミンAに変わり皮膚と粘膜を健康に保つだけでなく、変換されないβ-カロテンには抗酸化作用があり、共に美肌を保つ働きがあります。
まとめ
整腸作用や美肌効果、免疫力アップの食材の組み合わせで相乗効果が期待できる栄養たっぷりのキムチは、身体を元気にしてくれる食品。ダイエットの効果も期待できる、身体にとって魅力的な食品ではないでしょうか。ただし、胃腸の弱い方などは唐辛子の刺激が強いので、食べすぎないように注意して下さい。うまみ成分もあり食べやすいキムチで、健康美人を目指してみてはいかかでしょうか?
参考資料:もっとからだにおいしい野菜の便利帳
病気にならない!免疫力を高める野菜
PRESIDENT Online 食の研究所 http://president.jp/articles/-/6194
Author Profile
- 管理栄養士 / 調理師
- 総合病院にて厨房・調乳業務や個人病院にて栄養指導に従事。「栄養士は栄養学だけ。」にならない、おいしいレシピの提案を目指す。現在は、フリーランスとして書籍やコラムの執筆協力やレシピ作成等の活動をしている。
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