前回はビタミンB1を紹介しましたが、今回は同じくビタミンB郡の一種であるビタミンB6について。
ビタミンB6は皮膚の粘膜や健康維持に働くため、肌と密接な働きをするビタミンの一種です。皮膚への働きだけでなく体内で重要な働きを担うビタミンB6の重要性をお伝えします。
ビタミンB6の働き
たんぱく質、脂質の代謝をおこなう重要な栄養素です。たんぱく質からエネルギーを作り出す過程で酵素を手助けする役割もあり、その働きにより皮膚や粘膜の健康にも重要な働きをしています。また、神経伝達物質の合成にも関与しており、神経機能を正常に保つ働きもあります。
また、ビタミンB6の健康効果としては、①脂肪肝の予防、②動脈硬化予防、③アレルギー症状の緩和、④月経前症候群(PMS)の緩和、⑤つわり症状の緩和などが挙げられます。
食の欧米化により注目!ビタミンB6の必要量
ビタミンB6はたんぱく質代謝に欠かせないため、たんぱく質摂取量が多い人ほど必要量も増えてきます。成人男性1.4mg 女性1.2mgが推奨されていますが、近年食の欧米化により肉の摂取量も増えたため、ビタミンB6が注目されました。また妊娠・授乳中やピルを服用している女性はホルモンの関係で必要量が増加します。
ビタミンB6を多く含む食品
お魚ではまぐろ、かつお、さけ、お肉では鶏肉、レバー、その他の食品としては、バナナ、にんにくにも多く含まれます。ビタミンB6は水溶性ビタミンのため水に溶けやすく熱に弱いビタミンです。そのため、お魚なら刺身のように生食で食べるのがオススメです。まぐろのお刺身なら7・8切れで1日の必要量の約50%が摂取できます。
お酒をたくさん飲む人は肝臓に脂肪が蓄積されやすいため、脂肪肝の予防としておつまみに刺身を一緒に食べるのもオススメです。また、毎日お刺身を食べるのは難しいので手軽に食べられるバナナもオススメです。バナナなら1本で必要量の約30%が摂取できます。
いかがでしたか。
ビタミンB6は腸内細菌からも体内で合成されるため、欠乏することも少なく、水溶性ビタミンのため過剰に摂取しても尿中などに排泄されやすいという特長を持っています。一方でビタミンB6単体で働くのではなく、その他のビタミンB郡と助け合って働くことから、やはりバランスの摂れた食事が重要です。
五訂増補食品成分表
日本人の食事摂取基準(2015年版)
わかさ生活
Author Profile
- 栄養士 / ベジフルビューティーセルフアドバイザー / ジュニアファスティングコンシェルジュ
- 美容業界にて内外美容アドバイスを行った後、不妊治療専門クリニックにて妊活中の方に食事のアドバイスなどを行う。現在は育児の傍ら、美容や健康、女性特有の悩みなどに対し、食事からのアドバイスを提案している。
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