ビタミンDは実はカルシウムと密接な関係があります。女性に多い骨粗しょう症予防や成長期の骨や成長に欠かせないビタミンなのです。今回はそんなビタミンDについて詳しくお伝えしていきます。
そもそもビタミンDとは?
ビタミンDは脂溶性のビタミンの1つです。小腸や腎臓からカルシウムやリンの吸収を促進し、骨の形成と成長を促しています。紫外線を浴びることで私たちの体内でも作り出すことができるビタミンです。
ビタミンDの過剰症、欠乏症はあるの?
ビタミンDが不足してしまうとカルシウムの吸収がうまくできなくなり、骨や歯の形成や成長に悪影響が出てしまいます。欠乏症としては小児ではくる病(成長障害、骨変形などが主な症状)、成人では骨がもろくなる骨軟化症があります。長期間の不足では骨粗しょう症の危険も高まります。成長期や妊娠・授乳期などカルシウムの必要量が高くなっているときは特に積極的に摂りたいビタミンです。日本人の食事摂取基準(2015年版)では男女とも目安量5.5µg/日、上限量が100µg/日(18歳以上)とされています。15~17歳では目安量が成人よりも多い6.0µg/日に設定されていることからも成長期に必要なビタミンであることがわかります。
反対に過剰症には高カルシウム血症、腎障害、軟組織の石灰化などがあります。通常の食事から過剰症になることはありませんがサプリメントなど摂っている場合は摂りすぎないように注意が必要です。
おすすめ食材&管理栄養士おすすめレシピ
ビタミンDは魚介類、卵、きのこ類に豊富に含まれています。中でもおすすめは「鮭」で紅鮭には100gあたり33µg、塩鮭は100gあたり23µgのビタミンDを摂ることができます。続いてサンマ(1尾:150g)20µg、アジ(1尾:80g)14.4µgが摂りやすい食材です。きのこ類では黒キクラゲが最もおすすめです。乾燥キクラゲ3gで13.1µgのビタミンDが摂れます。干ししいたけも豊富なのですが5gで1µgなのでキクラゲが優秀なことがわかりますね。もちろんそれ以外にもしめじや舞茸などのきのこ類にはビタミンDが含まれています。天日に30分程度干しておくだけでビタミンDが増えるので、時間のある時はぜひ日光に当ててから調理しましょう。
ビタミンDは油脂に溶けやすいので油で炒めたり、ごま、ピーナッツなどの種子類と一緒に食べると吸収が良くなりますよ!きのこ類は低カロリーなので油で炒めてもカロリーが低く抑えられます。ダイエット中にもうれしいですよね。
おすすめレシピ①:鉄分たっぷり!きゅうりときくらげの酢の物
https://kenko.cookpad.com/recipes/4015
おすすめレシピ②:生鮭のバターポン酢焼き
https://kenko.cookpad.com/recipes/2580
いかがでしたか?
ビタミンDは日照時間が短くなる冬場や梅雨時期などは特に食事からビタミンDが必要になります。内勤や昼夜逆転した生活をされている方は日頃から注意したいですね。
Author Profile
- 管理栄養士
- 2010年管理栄養士を取得。社員食堂栄養士、栄養相談員、商品開発など経験するなかで「食べたものが自分をつくっている」ということを改めて実感し、食に関する知識や栄養のバランスがとれた食事の大切さを日々発信している。食いしん坊の1児の母。
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