約300人の女性を対象に毎日体重を計測したグループと計測しなかったグループを比較したところ、毎日体重を測ったグループは体重が増加しなかっただけではなく、体重減少も見られたという報告がなされました。
毎日、自己体重計測をした女子大学生は、BMI・体脂肪が低下したようだ、という米国ドレクセル大学とペンシルバニア大学等からの報告。毎日、自己体重計測をしなかった者は、減少しなかったという。先行研究では、体重測定は、肥満者の初期の体重減少後の体重増加を効果的に防止する可能性を示唆している。今回の研究では、体重減少プログラムに登録されなかった女性において、一貫した体重計測が、体重増加を防止することが可能かどうか検討したという。研究では、294 人の女性(様々な体重)を登録し、ベースライン、6 ヵ月、2 年の時点で、それらのBMI・体脂肪率を測定した。BMI は身長と体重で決定、体脂肪率は二重エネルギーX 線吸収法(DXA)で測定した。対象者は、自己体重計測習慣についてのアンケートを行なった。結果は、毎日の自己体重計測をした女性は、体重増加しなかっただけでなく、実際に体重減少したという。毎日体重計測をしなかった群(BMI の変化がほとんど認められなかった)と比し、2 年後、BMI の変化は少なかったが、有意差が認められた。「定期的に体重を量るという行動は、体重減少、体重増加防止の一助として効果的であるというエビデンスを提供する」と、メガン・ブトリン准教授は述べている。
2017.8.23 , EurekAlert より
出典は『行動医学雑誌』。(論文要旨)
体重を測るタイミングは?
いつ測るのがいいの?とよく聞かれますが、一番測りやすい時間で大丈夫です。できるだけ同じタイミングで測るようにしましょう。同じ状況で測ることで食事や生活習慣による体重の変化が掴みやすくなります。パジャマや部屋着など衣服を着たまま測る場合はあらかじめ衣服の重さを計測しておくと、脱がなくても脱いだ時の体重が分かりますね。昔に比べると今の体重計は、ただ体重計に乗るだけでBMI、体脂肪率や内臓脂肪率など様々な数値が分かるので健康管理やダイエットにも本当に重宝します。体重計が自宅にないという方はぜひ1台購入を検討してみてはいかがでしょうか。
体重に変化があったときは
いつもより体重が増えたり減ったりした時には一日を振り返ってみて下さい。「いつもより外回りの時間が長かった」「飲み会で食べすぎてしまった」など思い当たるところがあればどこかにメモしておくといいですよ!外回りが続いて活動量が増えるときに体重が減りやすいのであれば、頑張ったご褒美に甘いものをプラスしてもOKとなりますし、飲み会の後に体重が増えやすいのであれば、飲み会の予定があるときは前の食事であらかじめ調整しておくなど対策がとれますね。このようなことが分かるようになるためには日々の体重計測が大事になってきます。ダイエットをしている方はすでに体重測定はされていると思いますが、この振り返りで自分の食事や生活習慣のクセを見つけることがダイエットの近道になっていきますので実践してみて下さい。
まとめ
この報告からもわかるように、定期的に体重を測ることは体重減少や体重増加を防ぐために効果的と言えます。実際に今まで私がダイエットサポートをした方の中にも、体重を測ることによって食事への意識が変わったとお話しされていた方もいます。私自身も定期的に体重を測って食事を見直すきっかけにしています。まだ始めていない方はぜひ体重計測から始めてみましょう。
参考資料
タニタの健康応援ネット からだカルテ
Author Profile
- 管理栄養士
- 2010年管理栄養士を取得。社員食堂栄養士、栄養相談員、商品開発など経験するなかで「食べたものが自分をつくっている」ということを改めて実感し、食に関する知識や栄養のバランスがとれた食事の大切さを日々発信している。食いしん坊の1児の母。
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