皆さんは玄米や雑穀、召し上がりますか?玄米や雑穀には食物繊維が豊富で、生活習慣病予防やダイエットにつながると注目されています。今回は玄米、雑穀の魅力やその特徴を詳しくお伝えしていきます。
食物繊維ってどのくらいとればいいの?
玄米や雑穀に豊富に含まれる食物繊維、1日の食物繊維目標量は、成人男性20g以上、成人女性18g以上となっています。しかし、実際の摂取量は男女平均で15.0gと目標値よりも下回っていて、特に20~40代の摂取量が少ない傾向にあります。
普段野菜があまりとれていない、忙しくて自炊もできていないという方にオススメなのが、主食を玄米や雑穀の入ったものに変えるという方法です。主食の白米に玄米・雑穀・麦・胚芽米などを加えたり、パンやパスタにライ麦・全粒粉が入っているものを食べるようにすることで手軽に食物繊維が補えます。
例えば白米お茶碗1杯(150g)だと食物繊維の量は0.5gなのに対して、玄米お茶碗1杯だと2.1g、麦入りご飯(白米:麦=3:1の場合)お茶碗1杯で1.8gの食物繊維をとることができます。
玄米、雑穀それぞれの特徴
玄米
玄米は白米よりも、ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでおり、人間が必要とされる栄養素をほとんど摂取することができる優れた食品です。特にマグネシウム、ビタミンB1が豊富に含まれています。玄米は吸水しにくい為、浸漬時間を十分にとることで、芯からふっくらとしたお米に炊き上がります。特に冬場は時間をかけましょう。
大麦(まる麦、押し麦、もち麦)
白米の約20倍もの食物繊維が含まれていて、特に不溶性と水溶性の食物繊維のバランスが良いのが特徴です。代謝を促すビタミンB群や血圧を下げる働きのあるカリウム、不足しがちなカルシウムも含まれています。
大麦は押し麦やもち麦という名前で売られています。押し麦は吸水性が良いので調理も手軽です。もち麦はモチモチとした食感が特徴でβ-グルカンという食物繊維がやや多く含まれています。β-グルカンは体内の水分を吸収しゼリー状になってゆっくり消化され、糖質の吸収をゆるやかにする働きがあります。
黒米
「アントシアニン」という色素が含まれていて高い抗酸化作用が期待できます。ブルーベルーに含まれるものと同じ色素です。目に良いだけでなく、滋養強壮、造血作用があるとして薬膳料理にもよく使われています。
あわ
むくみを予防するカリウムや不足しがちな鉄、エネルギーを燃やすために必要なマグネシウムやビタミンB群が多く含まれています。クセもなく食べやすいので雑穀に抵抗がある方にもおすすめです。
ひえ
白米に比べ食物繊維が約8倍、鉄や亜鉛は約2倍、カリウムは約3倍含まれています。アクが強いので白米と混ぜて食べるのがおすすめです。
アマランサス
「スーパーグレイン」(驚異の穀物)と言われるほどタンパク質、脂質、ミネラル、食物繊維などがずば抜けて豊富に含まれています。たらこのようなプチプチとした食感が味わえます。
キヌア
栄養価がとても高いため、アメリカのNASAが21世紀の主食になると発表し注目を集めたキヌア。低カロリーで、タンパク質・カルシウム・鉄分・食物繊維などの栄養素がギュッと詰まっています。低GI食品で腹持ちも良いため、サラダやスープに利用するとダイエット中の強い味方に。
おすすめレシピ
★もち麦ごはんの炊き方★
もち麦とアマランサスを使ったご飯です。モチモチ、プチプチとした食感が満足感をアップしてくれます。
押し麦の野菜たっぷりスープ
押し麦は水で戻さずそのまま使えるので、お鍋1つでできます。茹でた鶏のスープを使うことで天然のアミノ酸もとれてさらに栄養満点な1品に◎!
まとめ
いかがでしたか?玄米、雑穀には食物繊維だけでなく、不足しがちなミネラルや新陳代謝をよくするビタミンB群も豊富に含まれているので、ダイエットしたい方にはもってこいの食材です。最初は白米と混ぜて食べると食べやすいですよ。五穀米、十六穀米のようにあらかじめブレンドされているものもあるので、お気に入りを見つけて長く続けられるものを探してみて下さい。
参考文献
日本人の食事摂取基準2015年版
平成28年国民健康・栄養調査
女子栄養大学の雑穀レシピ 五明紀春監修