最新の健康・栄養ニュースは、リンクDEダイエットをチェック。
今回は、『ジャンクフードは、糖尿病と同じように血糖値を上昇させて腎臓に多くの害を引き起こす可能性があるようだ』―英国ケンブリッジ大学からの研究報告を紹介。
2型糖尿病では、体がインスリンを十分に産生しなかったり、インスリンに反応しなくなったりする。これが原因で、血液中に糖(グルコース)が蓄積されて腎臓などの臓器に長期的に深刻な影響をおよぼすことになり、糖尿病性腎疾患につながることがある。したがって、腎臓におけるグルコース再吸収を妨げる方法を見つけられれば、血糖値を低下させる治療になる可能性がある。
本研究では、インスリン抵抗性と過剰な糖分や脂肪が、腎臓のグルコース輸送体におよぼす影響を調べるために、食餌誘導性肥満モデルおよびインスリン抵抗性モデル、糖尿病モデルのラットを使用した。ラットに、8週間、チーズ、チョコレートバー、ビスケット、マシュマロからなるジャンクフード、または、5週間、高脂肪(60%)のげっ歯類固形飼料を与えた。そして、血糖値や腎臓での様々なグルコース輸送体に対する食餌の効果を調べた。また、1型糖尿病および2型糖尿病のラットモデルにおいて、このようなグルコース輸送体に食餌がおよぼす効果を調べた。
その結果、特定のタイプのグルコース輸送体(GLUTとSGLT)、さらに、それらの調節たんぱく質が、2型糖尿病のラットに、通常より多く存在していることが判明した。そして、高脂肪食やジャンクフード食によっても、これらの受容体は同様に増加したという。
「欧米の食事には、ますます加工されたジャンクフードや脂肪が含まれるようになっている」と筆頭筆者のハボバ・シュツガ博士は説明している。「このタイプの食品の過剰摂取が、肥満や2型糖尿病の有病率が最近増加していることに関連していることは十分に認められている。私たちの研究では、1型糖尿病および2型糖尿病において、腎臓でのグルコース輸送に変化がみられたが、ジャンクフードや脂肪の多い食物によっても2型糖尿病に見られるものと非常に類似した変化が引き起こされた。」
ここでいうジャンクフードはチーズ、チョコレートバー、ビスケット、マシュマロということに注意をしつつ、それらを8週間食べ続けるという環境も人間の状況に置き換えた時に、実際に起こりえるのかどうかを考える必要はありますね。高脂肪というのもエネルギー全体で60%も含むとなると、多くの人は日常生活であまり摂取しない状況とも言えます。まずは、ジャンクフードという言葉からファーストフードをイメージするかもしれませんが、それよりも全然ジャンクな食事であること、かつ、異常なくらいそういった食事を食べ続けた結果が原因になりうるという報告です。論文を見ていると、結論だけが一人歩きすることもありますので、タイトルだけみて誤解をしない目線を持って、情報を読み解くのが大事だと思いました!私も気をつけて、日々のニュースをチェックしていきます!
出典
リンクDEダイエット,『ジャンクフードは血糖値上昇の原因となるようだ』
Author Profile
Latest entries
コラム2017.01.012016年Mealthyアワードのご報告
コラム2016.07.11管理栄養士による外食ダイエット・メニューランキングを発表!まずは10位はデニーズの・・・
ニュース2016.07.02臓器の老化を止めるビタミン
ニュース2016.06.30カルシウムサプリによる心臓発作と脳卒中リスクは予想以上?